2月7日の日曜日の昼から、東京都写真美術館で開かれている『木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし』を見てきました。
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昭和10年からの作品が並び、カメラはライカで撮られており、白黒写真がメインでした。
当時としてはまだカラー写真がない時代でしたので、白黒しかありませんでしたが。
カラーは後半に木村伊兵衛が撮った写真で、残っていました。
ただ、当時のカラーは、まだ実物をカラーで写すには不十分な色合いで、
ぼやっとした赤っぽい写真でした。
たぶん、ぼやっと感じたのは、黒白がメインでそれに見慣れてしまっていたので、
そう見えたのかもしれません。
黒白は黒白ながらで、
表現方法もまたカラーとは違う表現方法が見られました。
たとえば、濃淡をぼかしで補ったりと。
なので、グラデーションっぽく写したりするんですね。
黒白の世界。これは書道を感じさせられました。
カラー写真が出たときに、アンリ・カルティエ=ブレッソンの意見としては、
カラー写真では、人が見ているもの全てをカラーで表現するには不十分ということを述べており、作品としてはカラー写真を並べてはいませんでした。
一方、木村伊兵衛は、カラー写真を撮って作品として公表しており、
二人の写真の新たな境地への挑戦の差が出ていたように思います。
当時写真では生活しづらかったのでしょうが、
貴重な著名人のポートレイトも残っていました。
『木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし』の出展リスト
私はどちらかというと、アンリ・カルティエ=ブレッソンの撮った写真の方が好きでした。
構図や景色、人の配置位置など、空間の取り方、水面に映る景色や人影など、
計算しつくした感じがありました。
木村伊兵衛の写真は、
当時の人々の身近な生活感あふれる写真が多く、
各地を歩き旅しながら、人々と触れ合いの写真を撮っていたものが数多く残されていました。
二人の写真の評価されている点が全く異なっていたと思います。
要は、
アンリ・カルティエ=ブレッソンは計算された写真への評価
木村伊兵衛の写真は、当時の人々の生活がどのようなものだったのかをリアルに残したことへの評価
見ていた視点が全く異なっていたので、
残された写真も評価の仕方が全く異なっていたとは思います。
と素人がこの写真展で率直に思った感想なので・・・
ツッコミはごめんなさい(*- -)(*_ _)ペコリ
二人は親交があったから、今回このような企画をされたようです。
人の感性が写しだすもの視点の違いを見た瞬間でした。
今回だけの写真を見ての感想なので、
違う写真を見ると、また違った視点や共通点があるのかもしれません。
木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソンの写真にご興味ある方
最後に
うちの家系でも、
恐らく祖父と祖母が20代の頃の写真が残っており、
その後も父が幼稚園くらいの写真が残っていたので、
昭和10年頃にはカメラを持っていたようです。
恐らく昭和10年くらいの時代で、
20代の祖母が、まだ着物が主流の中、ワンピースにつばが広い帽子を被った写真があったりという貴重な写真が残っていたりしています。
家に蓄音器が載っており、ベルサイユ級の欧米家具の部屋が写っていたり。
当時としてはかなり貴重な写真だと思います。